9月13日 コミュニティ共創ロボティクスに関するグローバルデザインシンポジウム 開催のお知らせ
タイトル
コミュニティ共創ロボティクスに関するグローバルデザインシンポジウム
「社会共創ロボティクス 〜ロボット化産業をめざして〜」
ー“Global Design Symposium on Community Co-creation Robotics”ー
概要
本シンポジウムでは.ロボティクスを実社会に定着させることを目的とし,広く社会に課題を求め,社会と共に解決を探り,必要なロボティクスを創り.育てる「社会共創ロボティクス」について議論を行います.
東日本大震災後,特に注目されている災害対応ロボティクスや,様々な社会課題に対応する社会ロボティクス,各地域の特色を反映する地域コミュニティロボティクス,ロボット産業のイノベーション,そしてそれらを担う人材の育成について,先導的な方々によるご講演とパネル討論を通して考えます.
主催
・ソーシャルICTグローバル・クリエイティブリーダー育成プログラム
後援
・学術会議ロボット分科会
・NEDO特別講座(ロボット技術経営)
・一般社団法人日本ロボット学会
日時
・2013年9月13日:10:20〜17:00
場所
・東京大学本郷キャンパス 理学部小柴ホール
基調講演
“ロボティクスによる社会イノベーション”
ロドニー A. ブルックス(MIT名誉教授,Rethink Robotics社創始者・会長兼CTO,iRobot社創始者・前会長兼CTO)
プログラム
司会:佐藤知正+國吉康夫(東大,学術会議)
○開会挨拶
10:20 社会共創ロボティクスへの期待 坂井修一(情報理工・研究科長)
○災害対応ロボティクス
10:30 原発事故対応のためのロボット技術開発と運用 淺間一(東大)
11:00 気仙沼~絆~プロジェクト 大場光太郎(産業技術総合研究所)
○地域コミュニティロボティクス
11:30 コミュニティ共創ロボットビジネスエコシステム
~大阪におけるロボットを社会に浸透させる取り組み~ 宮下敬宏(ATR)
○社会ロボティクス
13:15 ロボティクスによる社会イノベーション ロドニー A. ブルックス(Rethink Robotics)
14:15 生活機能変化に適応する社会と生活デザイン 西田佳史(産業技術総合研究所)
14:45 高齢者クラウド 廣瀬通孝(東大)
15:15 休憩
15:30 自動車の未来とロボティクス 渡邉浩之(ITS Japan)
16:00 ソーシャルロボティクスと早期教育・療育支援 田中文英(東大)
○パネル討論
16:30 コミュニティとロボティクス,及びイノベーター育成
佐藤知正+講演者,ファシリテータ:國吉康夫
17:00 終了
詳細
○災害対応ロボティクス
原発事故対応のためのロボット技術開発と運用:淺間一(東大)
東京電力福島第一原子力発電所の事故において,ロボット技術の適用が求められた.これまでに現場で緊急対応や廃炉に向けた様々なミッションにおいて適用されたロボットや遠隔操作機器について紹介するとともに,これまでの開発や現場投入において明らかになった様々な課題について述べ,廃炉や今後の事故に対する備えとして,ロボット技術活用において何が必要かについて述べる.
気仙沼~絆~プロジェクト:産業技術総合研究所 ディペンダブルシステム研究グループ グループ長 大場光太郎
東日本大震災後の被災地の仮設住宅におけるコミュニティ形成支援として、産総研で行ってきている“気仙沼~絆~プロジェクト”の概要を説明する。ここでは技術を社会実装するために、現場に入り込み、信頼関係を築きながら、社会的課題の洗い出しと解決策を現地で模索し続けてきた。ここでは社会実装プロセスとして「共創モデル」を提案する。
○地域コミュニティロボティクス
コミュニティ共創ロボットビジネスエコシステム~大阪におけるロボットを社会に浸透させる取り組み~:宮下敬宏(ATR)
ATRでは、ロボット、ロボット技術を社会に浸透させるビジネスエコシステムの構築を目的として、最新の技術に注目するだけではなく、シード、アーリーステージのベンチャー支援と中小企業支援のプロフェッショナルたちと連携し、起業や新事業創出を人・モノ・カネで支援できる仕組みづくりに取り組んでいる。本講演では、このエコシステム構築を目指した平成25年度大阪市委託事業「グローバルイノベーション創出支援事業」について紹介する。
○社会ロボティクス
ロボティクスによる社会イノベーション ロドニー A. ブルックス(Rethink Robotics)
調整中
生活機能変化に適応する社会と生活デザイン:産業技術総合研究所 デジタルヒューマン工学研究センター 首席研究員 西田佳史
人の一生にはさまざまな変化がある.職場の退職による社会的活動の変化,パートナーとの出会い・死別・子どもの出産などに伴う家族構成の変化,子どもの成長・高齢・疾病による心身機能の変化などである.このような万人が経験する生活機能変化時の生活のデザインを支援する仕組みは十分に整っておらず、個人の努力の問題に留まっている。本講演では,生活機能変化にダイナミックに適応する社会に必要となる仕組みとして,1)人々の生活データを再利用可能にする「生活構造データベース」,2)データベースを用いて生活機能構成を可能とする「生活幾何技術」や「生活者行動フィードバック型柔軟マニュファクチャリング」の必要性を議論し、進行中のプロジェクトの事例を報告する。
高齢者クラウド:廣瀬通孝(東大)
豊かな超高齢社会実現のためには、元気高齢者の活力を引き出すことが極めて重要である。本講演では、現在進行中の「高齢者クラウド」プロジェクトを中心に、ICT,とりわけVRや超臨場感通信のようなメディア技術が何をなしえるかについて述べる。
自動車の未来とロボティクス:渡邉浩之(ITS Japan)
自動車の歴史は、カール・ベンツ発明のガソリン自動の公道走行に始まる。1960〜1970年の公害と大気汚染問題をエンジン燃焼と触媒技術で解決し、20世紀末に顕在化した気候変動とエネルギー問題を車両効率向上と電動化で対応した。現在、交通事故、渋滞を始め、人口高齢化という社会的な課題解決に向け、自動運転とビッグデータ利用のチャレンジがなされている。
この流れの中で自動車の価値は今までにない大きな拡がりと高度化を持つことになるが、それを実現する多くのロボテイクス技術を紹介し、その結果がもたらす新しい自動車社会のCyber Physical Systemsに言及する。そして最後に、究極のロボテイクスがもたらす課題を議論する。
ソーシャルロボティクスと早期教育・療育支援:田中文英(東大)
近年,ロボットを用いた教育支援や療育支援の試みが世界中で始められている.本講演ではこうした動向を紹介した上で,講演者が行っている二つの具体的な研究について紹介する.一つ目は新しいタイプの人型ロボットを用いた学習支援の研究で,二つ目は遠隔操作ロボットを用いた外国語コミュニケーション支援の研究である.実際の教育現場におけるフィールド実験の様子と共に紹介する.
参加登録
参加費は無料です
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