5月28日RTM・RTCセミナー開催のお知らせ
NEDO特別講座(ロボット技術経営)では、ロボット産業の活性化、競争力強化を図るため、「国富を担うロボット共通基盤を構築するための人材の育成、交流、研究の活性化」を目指して、「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」 で研究開発されたRTミドルウェアやその上で機能するRTコンポーネントの規格化、標準化、オープンソース化、汎用モジュール化、資格制度化、産業基盤化等を通じた普及と社会定着に取り組んでいます。
本取り組みの一環として、これらの分野をカバーする第一人者の方々をお招きして体系的なセミナーを開催し、ソフトウェアインフラの技術経営に関する議論を深めることとなりました。
このセミナーで利用されるパワーポイントは、ロボットソリューションの体系的蓄積を念頭においたサイト、ロボペディアに集積していきます。
http://robopedia.sakura.tv
本セミナーへの多数の方々のご参画とともに、後日セミナーの内容を知っていただき、特に、関連ロボット技術、ロボット教育、そして、ロボット技術経営の観点からも、このロボペディアもあわせてご活用いただければ幸いです。
主催
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、国立大学法人東京大学
日時
2013年5月28日 12時40分から14時40分まで
場所
東京大学本郷キャンパス工学部2号館3階31A会議室
ご講演
① 「ロボットミドルウエア標準:RTミドルウエア」 産業技術総合研究所 安藤 慶昭
② 「RTコンポーネントの再利用によるロボットシステム開発」 名城大学 大原 賢一
③ 「RTミドルウェアの実用化の取り組み ~機能安全対応RTミドルウェア「RTMSafety」~」 株式会社セック 中本 啓之
詳細
① ロボットミドルウエア標準:RTミドルウエア
産業技術総合研究所 安藤 慶昭
RTミドルウエア (RT-Middleware: RTM) とは、ロボットの機能要素をソフトウエアモジュール化し、それらを組み合わせてロボットシステムを構築する為のソフトウエアプラットフォームです。2002年度から始まったこのプロジェクトは、ロボットシステムの機能要素をモジュール化することで、コストの削減、最新技術の導入、多様なニーズへの対応を実現し、ロボットのシステムインテグレーションにおけるイノベーションを達成することを目的として開発が進められてきました。この目的のため、参照実装としてのOpenRTM-aistの提供、OMGにおける標準化、大学・企業への普及啓もう活動やコミュニティー作りなど、様々な取組が行われてきました。本講演では、RTミドルウエアの基本コンセプト、利点や導入実績、標準化含む様々な取り組みなどについて紹介します。
② RTコンポーネントの再利用によるロボットシステム開発
名城大学 大原 賢一
RTミドルウェアをベースとしたシステム開発において、効率のよいシステム開発を行っていくためには、既存のRTコンポーネントの有効利用が重要である。これまで、多くのRTコンポーネントが開発され、これらのコンポーネントは開発者WebページやOpenRTM-aistのホームページからダウンロードが可能である。しかしながら、RTコンポーネントごとの設計思想の違いなどから、所望のコンポーネント同士のみで、容易にシステムを構築していくことは困難である。そこで、本発表では、既存のRTコンポーネントを用いたロボットシステムの事例を通じて、RTコンポーネントの再利用に向けたアプローチを紹介する。
また、開発したRTコンポーネント資産の蓄積を目的として策定したカメラ・画像処理コンポーネント向けの共通インタフェースについても紹介する。
③ RTミドルウェアの実用化の取り組み ~機能安全対応RTミドルウェア「RTMSafety」~
株式会社セック 中本 啓之
RTミドルウェアを実用レベルで利用するためには、安定性や品質、メーカによる保守など、現状まだいくつかの課題があります。
本発表では、RTミドルウェアを適用したロボットシステムの実用化に向けた課題を示すとともに、その解決策として、実用的なRTミドルウェアの実装とその適用事例について紹介します。
特に、人の生活支援をするサービスロボットにおいては、安全性・信頼性の確保が重要な課題となっています。そこで、安全かつ信頼性の高いサービスロボットを短期間、低コストで実現する機能安全に対応したRTミドルウェア実装「RTMSafety」について、開発の背景や機能概要、適用事例について紹介します。
なお,当日は14時50分より,「地域共創型ロボット産業・ビジネス活性化セミナー(各地で活発化する 地域に密着したロボット産業の発展と社会実装に向けた取り組み)」を開催いたします.我が国の各地域でのロボット技術普及に関する取り組みについてのご講演です.こちらも合わせてご参加くださいませ
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